ソーシャルシリアスゲーム: 2rot13

Social Serious Game: 2rot13 この作品はフィクションです。実在の人物、団体、事件などには関係ありません。

私の偏頭痛は、前兆である閃輝暗点から始まる

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私の偏頭痛は、前兆である閃輝暗点から始まる。いつが初めてだかわからない。最初の頃は、その二つに関連があるとは知らなかった。多分、ただの貧血かなにかと、ただの頭痛だと認識していたと思う。思い返すと、それは必ずセットで訪れていた。

偏頭痛についてちゃんと知ったのは、ずっと後のことだ。余りに痛いので、流石に脳の病気ではないかと思って病院に行って、偏頭痛の仕組みを知った。偏頭痛は、脳の血管が異常に収縮し、その後拡張するために起こる。収縮しているときに閃輝暗点といわれる視覚障害が発生し、拡張するときに猛烈な頭痛が起こる。

私の閃輝暗点は、だいたい典型的な症状で、視界が壊れたMPEGみたいになる。再生が進むにつれて、どんどん壊れていくMPEGだ。それは、本当に怖い。目隠しのようなハードウェア的な破損ではなく、ソフトウェアとして視界が壊れていく感覚だ。私は子供の頃、閃輝暗点について、母に詳細に話したけれど、母はそれを神の啓示だとか特別な証明だとか、そういったことを言った。それは私にとって、何の救いにもならなかった。

偏頭痛の仕組みというのは、人間が、物理的な機械なんだと私に感じさせる。脳の中の血管の収縮と拡張という物理的な現象が、私の視界の異常や痛みという、他人と共有できない体験をもたらす。

病院では、偏頭痛が発生してからその症状を和らげる薬を処方された。私の偏頭痛は結構重くて、数時間は座っていることもできないし何度か嘔吐するので、薬は本当に救いだったのだけれど、服用のタイミングは偏頭痛が発生してからなので、閃輝暗点との付き合いは変わらない。

この作品はフィクションです。実在の人物、団体、事件などには関係ありません。