ソーシャルシリアスゲーム: 2rot13

Social Serious Game: 2rot13 この作品はフィクションです。実在の人物、団体、事件などには関係ありません。

ここには二つの可能性がある

ここには二つの可能性がある。

1.私は極めて評価の高い画家で、失明している。

私は新興宗教団体の教祖である母親と、画商である父親の間に生まれた。二人は婚姻関係にない。6歳まで、教団施設内で起床から睡眠まで宗教画を描きつづけて育った。母親が殺害された際、父親に引き取られ、世界を転々とした。日本の学校に通ったのはそのうち二回、計半年ほど。
18歳の時、絵画の歴史の知識、絵画の技法、技術に関して、習得を完了した。自分の能力に加え、父親の力によって、画家として成功。画家としての成功、生まれの特殊さにより、全ての作品が現存し、全てに値段がついている。失明する。ある日、男が一枚の絵を探してほしいと言う。その為に、画家である私の手首を切断すると言う。

2.と、思っている精神障害者であり、今まさに死につつある。

私は新興宗教にはまって人生を毀損した母親と、画家志望の無職の父親の間に生まれた。6歳まで自宅に監禁され、性的虐待を受けながら育った。母親がスーパーの万引きで逮捕された際、親戚に引き取られ、たらいまわしにされた。きちんと学校に通ったのは計半年ほど。風俗で働いたことはないが、何度か水商売で働いていて、援助交際や売春は日常的だった。
一年前に、憧れていた取引先の同僚と寝た。当然付き合ってもらえると思っていたし、いずれは結婚してもらえると考えていたのに、煮え切らない態度で、なかったことになった。激高し、会ってからのメールやホテルでの写真などの記録の全てをネットで公開した。しかし、ホテルで財布から現金を抜いていたことを反論されたため、うやむやにした。
その後、以前も不倫していた相手との関係を再開した。相手は最初から結婚していたが、浮気を自由にして良いと伝えられていて、いずれ私と結婚する予定だった。私は同時にその男以外の多くの男と寝ていて、そのことをネットで公開していたが、それは男に対する抗議であり、私のルールの範疇だ。しかし、実際には彼の配偶者は浮気を容認などしておらず、彼の配偶者から追及を受けることになった。私の中では、結婚していても浮気自由な男とは寝てもいいことになっており、男が不誠実である。発する言葉10のうち、常に4が嘘だと指摘されたことがある。とても不愉快だ。みんな嘘をついている。
現在の勤務先での同僚の働きが悪いと感じていて、そのことを管理職に伝えたが、逆に私の職場での窃盗について指摘され、解雇されそうになっている。さらに、浮気相手の配偶者からも訴訟を起こされ、全てに行き詰った。ある日、別の人格が生まれ、私の手首を切断した。リストカットではなく切り落としたのは、私の人生で唯一の正しい行為だったと思う。血が流れ、私は今まさに死につつある。

ふざけすぎだ。全て妄想はやりすぎだし、ペルソナが最低だ。反社会的人格障害。自分こそががありきたりな屑で、極めて非常識であるにもかかわらず、他人のちょっとした問題に不満を持っているその女は、昔、絵を描いたことのあるヌードモデルだ。デッサンの間中、不快な話をされたが、素晴らしい絵を描くことが出来た。人間の醜悪さが女の表面に張り付いていて、私はそれを絵に写し取ることに成功したのだった。私はモデル代と、不快な話を聞くというコストを支払い、人類の芸術を髪の毛一本分拡張することに成功した。

そういうことじゃない。私の目の前にある二つの可能性は、現実的には、彼が本当のことを言っているのか否かだ。だから私は、これから彼にいくつかのエビデンスを提示してもらうことになるだろう。しかし、実際にところ、もう私の気持ちは決まっている。失明した瞬間に、私の人生は一度終わった。もう一度はじめようと思うなら、私はコストを払わなければいけない。

この作品はフィクションです。実在の人物、団体、事件などには関係ありません。