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ソーシャルシリアスゲーム: 2rot13

Social Serious Game: 2rot13 この作品はフィクションです。実在の人物、団体、事件などには関係ありません。

人間の形をした人間じゃないものだ

やばいやばいやばい。私の本能が言う。あれは人間じゃない。人間の形をした人間じゃないものだ。やばいやばいやばいやばい。あれは殺さなくてはいけない。可及的速やかに地球から消滅させなければいけない。なんでみんなわからないんだ。多分、私はそういう風にできているんだろう。私にはなんの才能もないと思っていたけれど、遺伝子の配列がそういう特性を与えたんだろう。
でも、それはできない。
まず、物理的に成功しない。私は非力だ。ここは日本で、アメリカのドラマみたいに父親のベッドサイドにピストルが置いてあるわけじゃない。包丁で人を刺して、殺せるだろうか。無理だ。1対1でも無理な気がする。まして、あれは送り迎えに人を使っている。二人っきりになるタイミングもほとんどない。
そして、奇跡的に成功しても私は犯罪者だ。人殺しだ。しかも、なぜそんなことをしたのか説明できない。
さらに、絶対にそんなことはないけれども、勘違いかもしれない。精神の病気かもしれない。というより、成功したら多分、そう診断されるだろう。
どうする。どうする。私だけ離れる? それも簡単ではない。けれどそれは最後の手段。私にも、多くはないけど友達がいる。見捨てられない。
とりあえず、今のところは、あれにどうにかここからいなくなってもらう。それが最善だ。考えろ。考えろ。

この作品はフィクションです。実在の人物、団体、事件などには関係ありません。